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2010年10月 アーカイブ

日本の建築を見直そう 7

横浜三渓園に現存する、「聴秋閣」。


この建物の前身は、元和9年(1623)に佐久間将監が二条城内に建てたといわれる閣です。


上の間は、四半敷きに四角い板が敷かれた合を含んでいます。


そのために、腰板付きの障子と欄間が入口にとられます。


欄間の桟は、外側が斜め二本の交叉型で内側が二本の十字型。


正面四尺五寸の床の間は、手斧仕上げの権の畳床で糸面の角柱を床柱とし、床張付が葵のある唐紙です。


付書院は、室内側に食い込んでおり、外側で平書院のようなおさまりになります。


天井は、平縁で板目の天井板が使われています。


そして長押は、角長押。


小壁は、僅かに色の付いた仕上げで次の間との聞に欄間がありません。


上の間と次の間の境の襖は、一間二枚の引達いで葵で栗型の引手になっています。


こうした模様と栗型の引手は、繰り返し他の襖にも使われています。

日本の建築を見直そう 8

一段落ちた次の間八畳は、二重の隅釣棚を持った二間の付書院があり、天井の平縁が小壁を境に逆方向になって付書院と平行します。


また、次の間の周囲の障子は、低い腰板に中桟一本が入っています。


そして、障子の上は鴨居になり長押はありません。


聴秋閣は、書院造の要素を変形させることで成り立っているようです。


たとえば、付書院を持っていながら、それを室内側に食い込ませます。


そして、本来ならば壁でとまるはずの一間ちょっとの地板の端の部分には、擬宝珠の付いた短い柱と手摺を用意しています。


ただし、角長押のような書院造の要素は、一部に残存しています。

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