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2010年07月 アーカイブ

日本の建築を見直そう

お茶屋の中に入りますが、規模が大きくよく知られているのが桂離宮です。


この桂離宮も、はじめは瓜畑の軽きお茶屋と呼ばれていました。


その頃の桂離宮の書院群は、今、古書院と呼ばれている部分だけだったと思われます。


しかし、古書院だけといっても、麻の間のある主室、月見台を縁先にもつ次の間、入側縁、輿寄や囲炉裏のある部屋、そしてその裏にもう一部屋、それに昔は台所までついていて、生活ができる広さでした。


この古書院は、柱などの色付、色土壁、唐紙の貼付と襖障子、面皮柱など多くの点に数寄屋風のつくりの特色を備えています。


貼付壁や襖に当る唐紙障子に使われている木版で模様を刷り出した唐紙は、もとは中国大陸から伝来した紙という意味でした。


それが色紙、模様紙を指す名称となったのですが、唐紙は裏向の御殿に貼られたり、屏風の裏の紙として使われていました。


江戸時代に入って大流行となりますが、ひとつには表ではなく裏、即ち簡略化した時に障壁画にかわって使われる性格が流行の一因でした。


障壁画を絵師にたのむと芸術家ぶっでなかなか仕上ってこない、そして出来上るまでどんな絵かわからない、絵師にも困ったものだというような趣旨の小堀遠江守政一の書状が残っています。


そんなことなら始めから図柄や色がわかっている、唐紙の方がよほどましだ、と言わんばかりの手紙です。

日本の建築を見直そう 2

色付は昭和の初めまで、数寄屋の手法として伝えられていました。


桧でつくられた格式の高い書院造以外では、木目や赤味、そして節などを隠すために、木部に黒っぽく着色していました。


すすやべんがらを調合して色をつくったそうです。


布などにつけて塗り、すり込みます。


年月を経過すると、自然に樹液が酸化して黒くなったのと区別がつきにくくなり、また外廻りやよくさわる所では風化等でなくなってしまいます。


それに、昭和に入って自然な木の色を好む風潮が出てきて、色付はすたれ、その技法は一般には失われてしまいました。


書院は、すべてが数寄屋風の意匠でつくられているわけではありません。


主要な書院は典型的に書院造です。


柱などの材は桧で、色付を施すことはありません。

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